Plurality of Life — 純粋な命と、多様な命

いけばなアートコレクティブ「ike-bana」による、 蓮の純粋さと都市の多様な命を光と視点で往復する、いけばなインスタレーション。


科学の分野においても、いまだ「いのち」を一意に定義することはできていません。 その理由は、いのちが本来単一の規範では捉えきれない“多元的”な現象だからかもしれません。

いけばなは、花をいけるという行為を通じて、いのちの理に触れ、その儚さと尊厳の中に美を見出す実践哲学です。
華道家が花に見る命もまた、決してひとつではなく、多層的で、多様で、多元的です。

本作では、“純粋な命の象徴”として古来より語られてきた 蓮の花 をモチーフとします。
華道家によっていけられた蓮は、単なる象徴ではなく、
純粋な命を起点にしながら、多元的に読み解かれた命の姿そのものとして立ち上がります。

その多元性を、テクノロジーによって鑑賞体験へと拡張します。
光、陰影、空間の抜け、そして視点の移動を通して、作品のなかに潜むいのちの多様な相を次々に“立ち上がらせる”ことで、鑑賞者は いのちの多元性に気づく瞬間 に出会います。

さらにこの場所は、無数の生命活動が折り重なる巨大な都市・東京を借景としています。天空の浄土を思わせる水面に咲く「純粋な命」と、眼下に広がる「多様な命の営み」。ミクロとマクロを往復する体験の中で、鑑賞者は いのちという普遍的な問いと向き合うこととなります。


いけばな作品:石渡雅史

モチーフとした蓮の花は、泥田の中から周りの色に混じらず、清らかに咲きます。この純粋な命を、最新の都市構造の中に咲かせるべく、伝統的な手業により檜板に写しました。水面から抜き出る「今」という命を、完全アナログのフリーハンドで描ききっています。

華道は、花をいけながら「生命とは何か」を問いかけています。先人たちが、生きている草花を用いて生命の真理を求めたように、現在も私たちは花をいけています。作品が残ることはありませんが、それは永い伝統となりました。
一方、最新のテクノロジーによる表現は、今を探し続け、それをデジタルデータという永遠に落とし込みます。この二者がお互いの創造性に惹かれ合い、新しいレーベルを生みました。


Plurality of Life — 純粋な命と、多様な命

ike-bana
2026
Installation
Duration: 5mins


日本の伝統文化「いけばな」の根源である華道家元池坊、価値のデザイン・拡散を担うコニカミノルタジャパンの空間体験マーケティング事業BAUMX(バウムクロス)、オルタナティブな価値創造を提供するenigmaの3社による新レーベル。
花の“いのち”と向き合う華道の歴史と伝統を重んじつつ「今」だからこそできる体験を創造することを重視。価値創造から、デザイン・拡散、評価イテレーションまですべての機能をワンチームで担い「いけばな」のオルタナティブな体験を提案し続けています。
https://ike-bana.baumx.jp/


Exhibition

2026 TOKYO PROTOTYPE,TOKYO NODE SKY GARDEN & POOL, TOKYO

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